木崎湖は長野県の中でも有数の寒冷地に位置し、冬の気温の低さはそれはそれは大変なものになります。湖の水面がすべて凍ってしまうのですから…。しかしそのおかげで、春の雪解け水の多さと年間を通しての豊富な湧水による水質の良さは全国屈指で、木崎湖特有のウィードやキザキマスなどの存在、さらにエビ、ワカサギ、バス、ヘラブナなどの生活圏が集中する、独自の生態系も築かれています。
アクセスは特に関西方面からが良く、関西方面からのスモールマウスバス釣りの遠征先になることも多いようです。
ちょっとマイナー感は否めませんが、その分魚がスレてないこと、湖の規模が大きくないことなどを考えると、初めてのスモールマウスを釣るにはいいところだと思います。
しかしベテランさんから見ると、レンタルボート屋さんの数と船の数は規模に対して適正ですし、ボートのスペックも適正です。ここに多くのスモールマウスバスと60を超えるラージマウスが釣られていることから、実は気軽に釣りをするというにはもったいないほどのポテンシャルを持った湖だと言えると思っています。
バスが多い、人が少ない、ボートも少ないという絶好の条件ですのでどちら様もぜひ本気のスモールマウス攻略に挑んでいただきたいと思います。
そこでここでは、木崎湖のことを事前に知っていただき、来たるべき遠征に備えて対策をしていただきたいと思います。
木崎湖とは
野尻湖との大きな違いは、ウィードが豊富なことと、ラージマウスバスの比率が高いこと、そしてほとんどの
場所でオカッパリ可能なことになります。
湖の規模は小さく、面積で野尻湖の1/3、湖岸線の長さも半分以下となりますが、驚くことに湖の形を見ると
琵琶湖を小さくしたような形なんですね。北が上流で南が下流というボディウォーター(大きな湖流)があることも
一緒です。流入河川の場所などもそっくりなんですが、まあ琵琶湖は置いといて…。
農具川というメインの流れ込みから始まって、流れが北から南に向かっていると考えて、地図を見て大きな流れをイメージしてみると…ここに流れが当たるんだな。とか、ここは水通しがよさそうだな。とか、ここでキュッと狭くなって水の流れがこう…という風に考えることができますので、そのイメージを基本に、水が動いていそうな場所を攻めてみましょう。
具体的には、ボディウォーターが直接当たる場所、各流れ込みとボディウォーターがぶつかる場所、ボディウォーターと常に接している場所、逆にその流れがゆるくなる場所を探して、季節によって攻め方を変えるという感じです。
木崎湖攻略のキー
木崎湖を攻略するにあたって、避けて通れないのが「ウィード」の存在だと思います。ほぼ一周にわたって決して濃くはなく程よい量のウィードがあります。
生え方は岸側が濃く、沖に行く(深くなる)にしたがって徐々に薄くなり、無くなる、このウィードの境目のことを「ウィードエッジ」と言いますが、このウィードエッジが徐々にではなく、よりスパッと境目がハッキリしている方がベイトとなるエビが多く、バスもそのエビに付いていますので、より良いウィードエッジとなります。
この良いウィードエッジの場所を多く知っていることが木崎湖においてアドバンテージになります。なぜなら、木崎湖はワカサギレイクとして有名なのですが、実はバスのメインベイトはエビだからです。ウィードという隠れ家と、そばには食べやすいエビが多くいることがその理由なのかもしれません。 そんなわけで、木崎湖でキーとなるのはウィードエッジのボトムにいるエビです。
ウィードは春から夏にかけて成長し、秋から冬に枯れていくものですので、ウィードエッジができる場所も季節ごとやその年によって少しズレができます。ただ、釣りに来た日に例えば水深5mにウィードエッジがあると発見したら、あとはほとんどの場所で水深5mがウィードエッジになるので見つけやすいはず。
そのウィードエッジを起点に、より浅い側でバスが釣れたとか、深い側で釣れたとかの傾向をつかんで、 より効率のいい方で釣りをすればいいと思います。
具体的にはウィードのエビがキーですから、ウィードの中も、ウィードの上っ面も、ウィードのないボトムも 同じように攻められるライトキャロや、シンカーはウィードに隠れてもワームは見えるダウンショット、ウィードのボトムでもでもスイミングで使えるライトテキサスなどがおすすめです。
それらをゆっくり、エビみたいにウィードの隙間をゆっくりフワフワ移動してるイメージで使ってみてください。
秋はワカサギ
秋にはワカサギが大きな群れを作り、回遊します。そのワカサギの群れにバスが付きます。ワカサギ釣りをする方は経験されたことがあると思いますが、ワカサギの当たりがあってもすぐに上げず、3匹4匹と掛かるまで待ちますよね。それなのにそんなことをしていると釣れたワカサギがバスに食われ、か弱いワカサギ仕掛けが全部ブチ切られてしまうなんていうこと。いつもバスは釣れないのにワカサギ釣ってる時に限ってバスだよ〜。
なんて言いますよね。
とても切なくなる瞬間なのですが、これってバスはワカサギの 群れの中で変な動きをする個体を見つけては食べているということですよね。魚探でワカサギの群れを見つけたら、そんなアクションを意識してみると良いのかもしれません。
具体的には速い動きのいわゆるリアクションです。使うワーム、タックルは同じままでも大丈夫。ワカサギっぽいワームがあればそれにチェンジしてもいいです。ただ、アクションは変えます。
エビっぽい動きはゆっくりでしたが、ここでは着底してズル引き、ウィードに引っかかったらヒュン!とロッドをあおって上に外します。そしてまたフォール、この繰り返しでやってみてください。
木崎湖のまとめ
野尻湖と比べるとちょっと勉強不足で申し訳ないのですが、まとめてみると
1.ボディーウォーター(湖流)を読む
流れの当たるところ、流れの巻くところ、他の流れとぶつかるところ、ずっと流れてるところ、
流れてないところ。
2.ウィードエッジを見つける
ハッキリした良いウィードエッジにはエビが多く、バスも付く。エビを模したワームで
ボトムを探る。
3.ワカサギの群れを見つけたらリアクション
キャスト→着底→上にヒュン!→フォールの繰り返しで狙います。
タックルなどはいつもワームに使っているタックルで構わないと思います。ウィードがありますのでバスを
釣っても潜られるといけませんし、木崎湖固有のキザキマスという嬉しい大物外道もいますので、
細すぎるラインはオススメできません。
ちなみにキザキマスは波動の出やすいルアーを一定のスピードで動かすと反応がいいです。
バイブレーションのただ巻き、ノーシンカーグラブのただ巻きなど。食べると最高においしいと評判ですので、
クーラーボックスを…またお盆過ぎからワカサギがよく釣れますので、レンタルボートで半分はバス、半分は
ワカサギに時間を使って、釣ったワカサギを家で天ぷらにして…わたしは好きです。
最後に、木崎湖の湖岸線は変化の少ないなだらかなラインで構成されていますが、
水中の地形は変化に富んでいます。こんなところに水中岬が!とか、意外と多い隠れ流れ込みが作る地形変化、 またはウィードエッジと岩などという複合要素など、小規模な湖だからこそ押さえておきたいポイントがあります。
正直、この攻略法だけでは不十分です。最後の最後、とどのつまりは場所によりますので… オカッパリでも自分が今キャストしてる場所の地形がどうなっているのかがわかるだけでだいぶ釣りが変わると思いませんか!
もしよろしければ、そんな見えないポイントが多く記された当店オリジナルの木崎湖フィッシングマップを
販売させていただいております。これをもって完全武装と言えます。
ぜひこの小さなビッグレイク木崎湖を攻略してください!
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